犬の脊髄空洞症(せきずいくうどうしょう)ってどんな病気?
脊髄は脳と繋がっている神経の束で、脳からの指令を体に伝えたり、体からの情報を脳に伝えたりする役割を担っています。脊髄は内側から軟膜、クモ膜、硬膜という3つの膜で包まれており、軟膜とクモ膜の間をクモ膜下腔(くもまくかくう)といいます。
このクモ膜下腔は脳脊髄液で満たされており、外部からの衝撃から脊髄を守るクッションのような役割をしています。脳脊髄液は脳室で産生され、少しずつ吸収されながら脳や 脊髄の周りをゆっくり流れています。
先天性、あるいは後天性の原因により脊髄内に空洞が生じ、その空洞内に脳脊髄液と同様の液体が満たされ、脊髄を内側から圧迫してしまうことがあります。そのため脊髄の機能に障害が生じ、さまざまな症状をおこす病気が脊髄空洞症です。
(最終更新日 : 2020年06月01日)